東京・ワタリウム美術館で開催中の「One More展」に行ってきました。
ブラジルの双子アーティスト オス・ジェメオス(OSGEMEOS)と、アメリカのアーティスト バリー・マッギー(Barry McGee)のコラボレーション展です。
結論から言うと、これまで観た展示の中で最も感動した展示でした。東京までこのために足を運んで良かったと思いました。ストリートアート好きは間違いなく足を運ぶべきです。
展示概要
会期:2025年10月〜2026年2月
会場構成:1階が受付と常設のショップ、2〜4階が展示スペース
詳しくは公式ページをご確認ください。
http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202510/
見どころ①美術館にいることを忘れるリアルなグラフィティ

2階に上がった瞬間、巨大な壁画に圧倒されました。
オス・ジェメオスの黄色いキャラクターやバリー・マッギーのモチーフなど、美術館にいることを忘れるほど、リアルなグラフィティカルチャーが表現されていると感じました。
壁に直接描かれた作品は生々しいエネルギーが感じられます。室内の展示場とはいえ天井が高く2階と3階は吹き抜けになっているためかなり大きなサイズの壁画作品を見ることができます。
見どころ② グラフィティファン必見のレター作品

レター(文字)のスケッチ作品が見れるのも嬉しいポイント。グラフィティ出身ならではのスタイルで、キャラクターだけでなく文字表現の魅力も楽しめます。現在ではキャラクターを描くことが多いオス・ジェメオスのレターが見れるのは貴重だと思いました。
見どころ③ レコードの部屋

天井いっぱいにレコードが貼られ、タギングが施された部屋は、音楽好きなオス・ジェメオスらしい、遊び心あふれる空間演出です。
2人掛けと1人掛けのソファが1つずつ置いてあったのでもしかしたら展示の準備中に3人でここで休んでいたのかも。。。(常に人がいたのでソファは映せなかった)
見どころ④ 4階の映像空間が最高すぎる
この展示で一番衝撃を受けたのがここ。
壁3面が映像 天井・床・背面が鏡。六面体に囲まれた没入型の空間
サイケデリックで幻想的な映像と音楽で何度でも見たくなる心地よさ。VR化して配信してほしいレベルでした。
混雑状況・客層
訪問したのは日曜の昼過ぎでしたが、混んでいなかったです。自分のペースでゆっくり鑑賞できました。
ただし2日目に行ったので話題になったりすれば一気に人が来る場合もあるので早めに足を運ぶことをおすすめします。
客層は幅広く、ストリートカルチャー好きっぽい男性、学生グループ、海外のアートファンなど、年齢層は20代後半から50代くらいまで様々。
“今、生きている”アーティストの展示だからこその熱量
今回改めて感じたのは、「現役アーティストならではのエネルギー」
本人たちが現場で描いた壁画や空間そのものをデザインした体験型の展示は、圧倒されました。
「あのアーティストがここで制作たんだ」と感じることができるのも生きて活動しているアーティストの展示ならではです。
例えば2024年に全国6箇所で行われたキース・ヘリンング展では、過去にNYの地下鉄で書いた作品を見ることができました。それも確かに感動的でしたが、今回のようにアーティストの手が直接入った空間は、やはり格別です。
(キース・ヘリンング展に関して、キース・ヘリングを知るという面で最高だった。)
今回の展示で見た壁画は、街で昨日までなかったデカいスローアップを発見した時のような興奮を覚えました。
壁画も映像作品もレコードの部屋もかなり喰らわされた展示でした。
まとめ 絶対に見逃さないでほしい展示
これまで幾つかの展示を観てきましたが、今回の「One More展」はダントツで満足度が高い展示でした。
グラフィティやストリートアートが好きな人、何かを創作している人におすすめの展示です。
2026年2月まで開催なので、ぜひ足を運んでみてください。絶対後悔しません。
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