ベルギー出身のストリートアーティストRoa。
解剖学にも精通し、緻密で巨大な動物のアート作品が特徴です。
・Roaのプロフィール
・ストリートアーティストRoaの特徴4つ
・性的な表現と勘違いされた壁画
・Roaの代表的な作品
・壁画以外の活動
この記事を読んで、Roaの魅力を感じたり他のアーティストに関心を持ってもらえたら幸いです。是非最後まで読んでみてください。
始めての海外旅行なら、旅行のプロに相談しながら決める「トラベル・スタンダード・ジャパン」がおすすめです。
▼トラベルスタンダードジャパンの記事はこちら
>>トラベルスタンダードジャパンが人気の理由3選

Roaのプロフィール
アーティスト名 | Roa |
出身 | ベルギー (ゲントという街) |
生年月日 | 1976年生まれ |
SNSアカウント | https://www.instagram.com/roa_archive/ |
Roaの読み方は?
Roaは「ロア」「ローア」と読みます。
Roaの出身地
ベルギーにあるゲントという小さな街の出身です。
Roaの幼少期
幼いころ考古学者になりたくて、鳥やげっ歯類の小さな頭蓋骨を集めて家で絵を描いていました。
青年になると、ヒップホップカルチャーに興味がわき、グラフィカルカルチャーの影響を強く受けます。
Roaの作品に込められた思い
Roa氏は「自然や地球との調和について考えるきっかけにしてほしい」という願いを込めて作品を作っています。
Roaのアートの特徴4つ
Roaは、大型でモノクロの動物の作品が多いストリートアーティストです。
高いデッサン力と巨大なアート作品は、見るものを圧倒させる力があります。白と黒とグレーで表現された作品は、ときに「リアルすぎる」という感想を持つ人もいるほどです。
Roaの特徴をまとめました。
- フリーハンドで描く
- 制作前に壁の所有者や警察に許可を取る
- 壁画のモデルはその土地に住む動物たち
- 動物の内臓や骨格までも描く
フリーハンドで描く
どれほど大きな作品でも、Roaはフリーハンドで描いています。
プロジェクターやグリッドを使わず、直感的にバランスを取りながら巨大な動物を描いていくのです。
なかには、建物の2階建てほどの大きさのアートもありますが、それでも測定器具などは使わずに、リアリティあふれた壁画を描いていきます。
制作前に壁の所有者や警察に許可を取るアーティスト
巨大でリアルな動物のアートが特徴的なRoa。
制作前に警察や壁の所有者に許可をとっている珍しいストリートアーティストです。
不法に作られた作品に抵抗がある人も、Roaのアートには文句を言えません。
壁画のモデルはその土地に住む動物たち
アートのモデルとなる動物たちは、その土地に住む生き物をモチーフにしています。そのため、愛らしい生き物というより、鳥やクマ、豚などの作品が多くなります。
オーストラリアのフリマントルでは、地元の絶滅危惧種であるフクロウアリクイを描きました。
動物の内臓や骨格までも描く
リアルを追求していくRoaは、生と死を連想させるような作品もあります。
- 動物の内臓や骨格まで描いた作品
- 死んだ動物を描いた作品
マニアックなテーマのアートも少なくありません。解剖学にも精通しているため、ほかのストリートアーティストたちと一線を画した存在として知られています。
ROAが動物を描く理由
ROAは、単に動物が好きだから描いているわけではありません。彼の作品には、環境問題への関心や、生態系の多様性を守るというメッセージが込められています。
「僕の作品は、生命の多様性を祝うものでもあり、同時に戦死した兵士への記念碑のようなものでもある。何を失いつつあるのかを伝えたいんだ。」と彼はインタビューで語っています。
また、ROAはあえて「人々があまり注目しない動物」を描くことを心がけています。ライオンやワシのような派手な動物ではなく、ネズミ、ハリネズミ、アリクイといった「忘れられがちな生き物」に焦点を当てることで、観る人に新しい視点を提供したいと考えています。
「犬や猫を描くことはほとんどない。その土地の環境に根付いた動物こそが、その地域の物語を語ってくれるからね。」
参考:https://streetartnews.net/2022/10/artist-interview-roa.html
Roaの代表的な壁画や話題になった壁画
数多くの壁画を制作しているRoa氏の代表的な作品や話題になった作品を3つ紹介します。
地元住民のためにテーマを変えた作品
2010年、ロンドンのあるインド料理店の壁に描かれた鶴の絵が有名です。
当初は「サギ」を描く予定だったRoaですが、近辺に住む民族にとって「鶴」が神聖な鳥であると知り、急遽テーマを変更しました。3m弱にもおよぶ巨大な鶴は、見る人を魅了します。
住民の反対運動で守られたウサギのアート
2011年にロンドンのハックニー区で描かれた「高さ3.5メートルのウサギ」が話題になりました。
ROA氏の他の壁画同様、壁のオーナーの許可を得て描枯れた作品です。しかし、区議会から反対され、「ウサギを塗りつぶす」と言われました。壁のオーナーや市民を中心に反対運動が起き、この壁画は残すことが決まりました。
今もウサギのアート作品は、ロンドンで見ることができます。
誤解された壁画 「眠れるクマたち」

「思わぬ誤解」を受けたものもあります。
上の写真は、熊を描いたものです。しかし制作途中から「性行為に見える」と話題になっていました。街の人やネットでは、「69 をするネズミ」と呼ばれるようになり、撤去を求める声が上がりニュースでも取り上げられました。
壁画の完成から9年が経った2021年に何者かによって灰色のペンキをかけられます。壁画が汚されたという事件を知った壁画ファンからは壁画が見れなくなることを残念がるコメントが上がりました。
Roaのそのほかの作品
- 2012年 イギリスのブリストルのストリートアートフェスティバルで建物2階建ての高さの壁にキツネを描いた
- 2013年 スペインのマラガで行われたプロジェクトで、カメレオンやげっ歯類の作品を作り注目を浴びた
など
ストリートアーティスト「Roa(ローア)」の壁画以外の活動を紹介
Roaのストリートアート以外の活動を紹介します。
「ROA – CODEX」アートブックが発売される
2019年フランスの出版社Lannoo(ラヌー社)から発刊された「ROA-CODEX」で、Roaの過去10年間の活動をまとめました。
※CODEX=写本、作品集
Roa氏が ヨーロッパ、北米、アフリカ、オセアニアの4大陸 で手がけた壁画作品などが特集されており、貴重な写真とともに彼のアート活動が紹介されています。
また、美術評論家の ルーシー・リップアード(コンセプチュアル・アートの研究で有名)や、アメリカの ロバート・ウィリアムズ(ローライダー文化をテーマにしたポップシュールリアリズムの第一人者)が寄稿した文章が収められています。
この出版を機に、ROA氏はストリートアートの枠を超えて認識されるようになりました。
作品集だけでなく、解説や批評も含まれる構成 になっている本書は、Amazonで、4.8の評価がついている人気の書籍です。
ニューヨークの個展で壁画とは違うアート作品を展示
2022年ニューヨークにて個展を開催しました。
壁画ではなく、金属片や木片にアートを描き、蝶番をつけて変化を楽しめるような作品を楽しめるギャラリーショーでした。
ストリートアーティストRoa(ロア)の作品はどこで見られる?
Roaの作品は、ヨーロッパ、北米、アフリカ、オセアニアで見られます。
※現在も見られるかは不明
各地域でRoaの作品が見られる場所
<ヨーロッパ>
- イギリスのロンドン
- ドイツのケルン
- スペインのマラガ
<北米>
- ロサンゼルス
- ニューヨーク
- ラスベガス
<アフリカ>
- チュニジア
<オセアニア>
- ニュージーランド
- フリーマントル
Roaインタビュー記事
2022年StreetArtNews
https://streetartnews.net/2022/10/artist-interview-roa.html
最後に
本記事では、緻密で巨大な作品が特徴的なRoa氏についてまとめました。
レターやキャラクターを書くアーティストが多いストリートアートの世界。その中で動物をモノクロでリアルに描くスタイルは、他のアーティストとは一線を画し、独自の存在感を放っています。
ヨーロッパ、北米、アフリカ、オセアニアに行く機会がある人は、是非彼の壁画を探してみてください。
Roa(ローア)氏の最新の個展や壁画を見たい方はぜひ本人のInstagramをチェックしてください。
当サイトでは、グラフィティアーティストやストリートアーティスト、ミューラルアーティストなどを紹介しています。是非他の記事も読んでみてください。
コメントやSNSでのシェアも大歓迎です。
始めての海外旅行なら、旅行のプロに相談しながら決める「トラベル・スタンダード・ジャパン」がおすすめです。
▼トラベルスタンダードジャパンの記事はこちら
>>トラベルスタンダードジャパンが人気の理由3選

コメント